ハンガリー・ルーマニア遠征
(1997年7月)

          黒帯上級者による移動基本(ハンガリー)                     早朝のランニング(ハンガリー)

 今年も7月7日から31日までの25日間、ハンガリー極真会の招待でハンガリー国際合宿を中心に、ハンガリー国内、ルーマニアを訪れました。いつものように午前成田空港を出発、アムステルダム経由で、夜ブタペストへ到着といった感じで、今回はひとり旅なので、時間が長く感じられました。到着後、昨年と同じく、約一週間、カルマン師範の自宅で寝泊りしながら、道場で午前と午後の稽古をして時差ボケが無くなるように努めました。
 この一週間では、空手の事、日本とヨーロッパの技術的な違いなどの確認をしたり、議論をしました。相変わらず、カルマン師範は、全てにおいて総裁の頃の日本、総本部のようにしたいという気持ちが大変強く、とても熱心でした。充実した毎日だったと思います。

        ハンガリー極真、25周年イベント                          イベントの中で、型(三戦)の演武

 ハンガリー国際合宿は、7月13日(日)から7月19日(土)の朝までという日程で行われました。今年はハンガリー極真創立25周年、国際合宿20周年という事で記念合宿でしたので、参加人数は約450名と昨年を上回りました。(しかも基本的に黄帯以上でなくては参加できませんし、子供も参加できませんので、希望者の全てを受け入れたら簡単に1000名は超えてしまうでしょう)。今回も、イギリス、スウェーデン、ルーマニア、クロアチア、ウクライナ、グルジア、ロシアなど多数の外国人選手の参加者がいました。
 主なインストラクターは、コリンズ師範、カルマン師範、シリル先生(イギリス支部長)、自分の4名でした。スウェーデンのメサロス師範も来られましたが、今回はお客様という事で稽古は担当されませんでした。
 稽古は例年どおり、朝の稽古(主に体力づくり)、午前の稽古(主に基本、移動稽古、型)、午後の稽古(組手技術)の3回です。朝の稽古以外は4つのグループにわかれて各先生方が号令をかけます。みんな、合宿のためにハードな稽古をして準備してきただけあって、頑張っていました。

     コリンズ師範の技の説明、相手は徳田君(ハンガリー)                       型稽古(ハンガリー)

 今回の合宿には、日本から緑支部長のお弟子さん3名(栄克人君、徳田則一君、森健太君)、参加しました。合宿3日目からの途中参加でしたが、時差ボケなど感じるヒマもなく、合宿稽古に励んでいました。かなり疲れたと思いますが、顔に出す事もなく、礼儀正しく、明るく、とても感じの良い3人でした。ハンガリーの稽古生とも、すぐ仲良くなっていたようで、良い勉強になったのではないかと思います。
 合宿の最後は、例年どおり、昇級・昇段審査会です。受審者は、合宿で日に日にすり減った体力を気力でカバーして、必死に頑張っていました。基本、移動基本、型の審査をパスできなかった人は、そこで終わりです。次の組手審査を受ける事はできません。選ばれた者のみが体験できる組手審査です。気合が入らないわけはありません。組手審査は大変盛り上がりました。更に今年は、記念合宿という事で、これまでハンガリー極真のために協力して下さった方々をはじめ、多数のお客様を招いて、演武会やプレゼンテーションなどを約1時間行ってから直後に組手審査をやりましたので、お客様達が観ている前で組手をやったわけです。今年も、自分は最初から参加しましたし、栄君、徳田君、森君達も、途中何回も組手をやっていましたので、良い体験ができたのではないかと思います。
 三段挑戦の50人組手には三段受審者4名のうち2名のみがチャレンジできたのですが、残り10名が、とてもきつかったようで、ヘロヘロになっていましたが、精神力はさすがで、感動的なフィナーレになりました。
 ひとりは、ハンガリー、そしてヨーロッパ中量級で、常に優勝、上位進出をして一時代を築いた、ジョージ・カルマジン、もうひとりは軽量級世界王者、リタ選手の先生、カルマール・アルパートです。この2人は、自分はとても良く知っていて、親しい仲なので、とてもうれしかったです。昨年も2名、今年も2名と、ハンガリーの三段への道は、厳しいものでした。それだけに、段位の重さも、すごいものがあると思います。
 この日の夜は、サヨナラパーティーです。このサヨナラパーティーという言葉も、すでに、ひとつの空手語になっていて、皆んなが使っています。あいにくの雨模様でしたが、雨の中で、ロックグループの曲にあわせて踊る者、大きなテントの中で談笑する者などいろいろでした。パーティーも一段落すると皆んなに近くのディスコへ連れて行かれました。緑道場の3人もあとから連れて来られて、うれしそうに踊っていました。自分も、ディスコは、外国へ行ったときに、連れて行ってもらう時しか行きませんので、楽しませてもらいました。皆んな寝たのは朝5時過ぎで、睡眠時間は、2時間程度ではなかったかと思います。
 短い睡眠時間で疲れをとった?あとは、みんな自分たちの町へ帰って行きます。自分も、この日、栄君達3名とも、少しの間、お別れをしました。彼らは、今回の審査で三段になったアルパートの合宿(昨年は自分も参加しました)へ向かい、自分はルーマニアへ向かいました。(昨年と違ってカルマン師範は同行しませんでした。)ルーマニアでは、最初の2日間は、キリラ先生(ルーマニア支部長)のご配慮で、合宿の疲れをとるという事で、温泉や観光に連れていって頂きました。とても楽しいひとときでした。次の2日間は、空手セミナーのみで、稽古、稽古、稽古でした。一日3回の稽古をこなしましたが、みんな疲れなかったのでしょうか?とても充実した顔をしていました。ルーマニア極真は、ハンガリーのカルマン師範の協力を得て、育ってきたわけですが、今は、ハンガリーと肩を並べるほど、力をつけてきています。自分は、ルーマニア支部長のキリラ先生の人柄が好きなので、これからもできるだけの協力をさせて頂くつもりです。

          ハンガリー合宿の集合写真              ハンガリー・アルパード道場にて(左から、フェリ、森君、徳田君、栄君、私、アルパード)

 ルーマニアから帰ると、また数日、自主稽古、一般稽古で調子を整え、次の空手セミナーに備えました。まず、セーケッシュ・フェヘールバールを皮切りに、シオフォク、ジュールと3つの大きな町で空手のセミナーを行いました。それぞれの町は、100km、200kmとかなり離れていますので、移動で疲れてしまいましたが、稽古生の皆んなの顔を見ると疲れた顔もできず、気合を入れました。このような空手セミナーでは、いつもそうですが、毎月の会費以外にセミナーのために受講費を道場に払って参加しているのですが、この料金が、ハンガリー人にとっては、高いのです。それを聞いている自分にとっては、プレッシャーになるのですが、それ以上の気持ちで、稽古にのぞんで、皆んなの期待にできる限り応えるように努めました。セミナーのあとは、必ず質疑応答の時間があり、空手に限らず、いろいろな質問があるのですが、できるだけ楽しい空気づくりに努めました。
 この3箇所のセミナーの中で、一番最初に行った町では、近くで、緑道場の3人が参加している、アルパートの合宿も行われていましたので、陣中見舞いに出掛けました。といいますのも、最初彼らが、合宿していたところは、川の洪水で稽古ができなくなり、移動してきていたからです。夜9時頃、合宿所に着いたのですが、3人はさすがに長期滞在の疲れが出ていました。大丈夫とはいっていましたが、顔はそうではありませんでした。でも若さで乗り切っているといった感じでした。この晩は、その他の人たちとも一緒に軽い食事をしながら談笑し、ペンションに戻りました。3箇所の町のセミナーを終了し、数日後に地方の合宿へ一日顔を出し、稽古の号令をかけて、今回ハンガリー滞在の空手関係の努めを全て終了しました。今回はさすがに疲れたといった感じで、"合宿"と聞いただけで"もうたくさん"という気持ちになってしまった程です。短かったような、長かったような、ハンガリー・ルーマニア滞在の旅でしたが、大山総裁から与えられた、大切な仕事という使命感で、現地では、できる限りの事をさせて頂いたつもりです。
 栄君、徳田君、森君の3人も、かなりの勉強になったものと思いますし、これからの空手人生に限らず、人生全体において、役に立つことも多いのではないかと思いました。
 このたび、現地でお世話になりました方々には、深い感謝の気持ちをのべさせて頂きます。誠にありがとうございました。
 自分も今後も、このような海外での機会も多いと思いますので、更に精進を重ね、総裁のために、極真のために頑張ってゆければと考えます。極真が更に大きくなる事を願いまして、ペンを置かせて頂きます。ありがとうございました。
押忍

            ルーマニア稽古生と私  (ハンガリー)                左から、徳田君、森君、私、栄君  (ハンガリー)


前のページへ戻る 道場紹介へ 入門案内へ 行事案内へ ニュースへ